中小企業新事業活動促進法≪徹底活用ガイド≫
5.資金の支援策
「中小企業新事業活動促進法」の承認を受けるとどんなメリットがありますか?
「中小企業新事業活動促進法」の承認を受けると下記のような助成金や融資あるいはその借入にかかる信用保証など様々な支援を受けることが出来ます。
私の関与先も当初は補助金ねらいでしたが、経営革新計画の内容と支援事業とが相違していたので、最終的には融資を受けることになりました。関与先のうち1件は国民生活金融公庫から経営革新貸付により、非常に低金利(0.65%)の融資を受け、また別の関与先でも信用保証協会の最高8千万円の別枠を使って、5千万円の融資を受けることが出来ました。
いずれにしましても、「中小企業新事業活動促進法」の経営革新計画の承認を受ければ、通常より有利な審査で、有利な条件の融資を受けられる可能性は高いといえます。しかしながら「中小企業新事業活動促進法」の承認を受けても、これらの助成金等の支援策が受けられるわけではありませんので、それぞれの支援策については、それぞれ別途審査があります。そのため促進法の承認申請と並行して、あらかじめ金融機関等にも話をしておくのがよろしいでしょう。
1.中小企業経営革新等支援事業(補助金・都道府県より交付)
都道府県知事から承認された計画に従って事業を行う場合、「新商品・新サービス等の開発」「人材育成」「販路開拓」等の事業で、効果の期待できるものに対して支援を行う。
2.中小企業金融公庫等による低利融資制度
「経営革新計画」に従って行う事業に必要な設備資金、(長期)運転資金の融資
3.信用保証の特例
「経営革新計画」に従って行う事業に必要な資金を市中金融機関で借り入れる場合に、信用保証協会が保証を行う。
この中で特にハードルの高いのが、補助金の申請です。ちなみに東京都の場合平成15年度は100件の申請のうち10件の承認です。また平成17年度は、三位一体の改革のため国の予算がおりずに、都の予算だけになりかなり縮小されたようです。補助金の使途についても、かなりの縛りがあり、もし会計検査院の検査で後日に使途違反とされた場合には、返還しなければなりません。
また申請は年1回の都道府県がほとんどで、東京都は毎年1月上旬に説明会、中旬に申請となります。(平成16年度は平成17年1月11日から14日が申請日でした)この申請には事前に「中小企業新事業活動促進法」の承認を受けてなければなりませんので、12月末日までに承認を受けることが必要となります。よって11月末日までに申請する必要があります。