≪経理改善委員会≫ 改善の5ステップ
もっと経理にがんばってもらいたい社長と
かんばっているのにいつも社長に怒鳴られている経理課長のために
社長 「いったい経理は何をやっているんだ。まだ試算表はできないのか。」
経理 「すいません。(遅い遅いっていうけど、経理だけのせいじゃないんだよな。)」
社長 「本当にこんなに利益があるのか。(きちんと処理されているのか心配だ。)」
経理 「税理士に聞いてみましょう(税理士が決算整理とか勝手に修正するからな。)」
社長 「月ごとにこんなに利益率が違うはずがないじゃないか。理由はなんだ。」
経理 「調べてみます。(やれやれまた残業だ。)」
社長 「そんなのは言われる前に調べるべきだろう。」
経理 「現状の人員では無理があるのではないでしょうか。(無理に決まっているさ。)」
社長 「もっと効率的に処理できないのか。」
経理 「伝票の起票や帳簿の作成でかなりの時間がとられますので・・・」
社長 「そんなのはパートの仕事だ。君たちにはもっと大事な仕事があるはずだ。」
経理 「・・・」
いかがですか。
社長と経理担当との間でこんな会話していませんか。
いったいこのすれちがいは原因はなんでしょうか。
経理改善委員会では、この問題の解決のひとつの方法として、
自計化を提案します。
自計化とは、従来の会計事務所による記帳代行に代えて、会社自らがパソコン会計ソフトに会計データを入力し、試算表や総勘定元帳といった経営のために重要な指標を作成することをいいます。
自計化のメリットは
月次決算を組むことにより、異常値をチェックし、問題点を早期発見することができる。
経理部門の作業量が減ることで、余裕ができる。ミスが減る。
資金繰りや予算計画の作成が容易になる。
経費の集計がカンタンにできるので、ムダをなくすことができる。
会計事務所は、もっと他の仕事があるはずです。
さあ、自計化しましょう!
そして経理を本来の業務にステップアップしましょう。
経理改善委員会がお手伝いします。
パソコン会計ソフトの導入の成果は、ソフト選びで決定してしまうことも少なくありません。
まずは、情報収集です。
いろいろソフトメーカーのホームページを見てください。
会計ソフト!どれを選ぶもご覧ください。
次に、実際に店頭でいじってみることが大切です。
いまの処理のながれをそのままパソコンに移せるかどうか、もチェックしてください。
そのほうが、すぐ使い始められるケースが多いからです。
仕訳の知識がなくても大丈夫、親切設計の弥生会計や、
高速入力で拡張性も高い財務応援、
TVでおなじみの勘定奉行が一般的でしょう。
しかし本格的に部門別業績管理など会社発展のため業績をきっちり管理したい経営者には
なんといってもFX2(TKC戦略財務情報システム)をお奨めしています。
(FX2はTKCが会員事務所を通じて提供しています)
FX2についての詳しい情報はこちら
それでは皆さんが本当に役立つソフトにめぐり合えますように・・・
会計ソフトを選んだ後は、
経理業務に活かすように、トコトン使いましょう。
最初は勘定科目の設定や、期首の残高の入力が必要となるので
めんどくさいと感じるかもしれません。
しかしここをクリアすれば、
経理業務の省力化は実現したも同然です。
時間的に一番省力化が可能なのは、
伝票から仕訳帳そして元帳へという一連の転記処理でしょう。
会計ソフトを使えば、伝票入力だけで自動転記されます。
またせっかくパソコン会計ソフトを導入したのなら、
不要な伝票や帳票類を整理しましょう。
先ほどの仕訳帳や元帳は自動転記で作成されますので、
必要に応じてパソコンから出力すれば充分でしょう。
伝票や帳簿の見直しも入力プロセスとの関連で必要となるかもしれません。
ぜひチャレンジしてみてください。
会計事務所で作成した決算報告書は
12ヶ月分の月次試算表の合計額となりますか?
期末修正といって利益が大幅に増えたり減ったりしていませんか?
月次の試算表は会計事務所が持ってくるよというかたでも、
決算期末に大幅な修正が加えられ、今まであった利益がなくなった。
逆に当期の利益ではあまり法人税を納めなくていいと思っていたのに、
決算書を見てその納税額にビックリ・・・
これでは困りますよね。
月次での会社業績の把握は会社経営には不可欠です。
しかしパソコン会計を導入している会社なら、
調整は非常に容易です。
会計事務所にまかせっきりにせずに、
トライしてみてください
月次決算を組んで月次ベースの損益を正確に把握するシステムができたら、
次に月次予算を組んでみましょう。
月次決算を製品別,顧客別,地域別など各部門で分析し、
各部門の成長率や増減率を加味して、
裏付けのある予算を作成しましょう。
そうすることにより予算と実績の差異がどこにあるのか、
会社経営上の問題点が浮かんできます。
プラン・ドゥ・チェック(計画・実施・統制)とよく言いますが、
まさに月次予算と月次決算がその関係にあります。
月次予算は短期経営計画の一部として
計画・実施・統制のための基本的管理手法として用いられます。
経営管理の基本として
ぜひマスターしてください。
月次予算や年次予算は業績の改善のための計画です。
これらの予算は対象期間は月または年度であるため、
環境、企業体質及び事業構造については現状のままとして作成し,
その変化については考慮されません。
それに対し中期経営計画は、3年から5年の長期を対象期間とします。
そこで改善に長期を要する事業の構造改革や、
体質改善を数値計画化します。
すなわち会社の将来あるべき姿を数値化したものが
中期経営計画です。
企業理念や将来あるべき姿については、明確なイメージをもっていても、
数値計画として具体化させていない経営者も見受けられます。
そこでその企業理念や将来あるべき姿と、
現状延長型の予算とのギャップを埋める中期経営計画の作成が
経営管理上有効です。